「じゃー、その女に会わせて」



伊織の友達がそう言うと、




「ダメ~。俺が勝手に好きなだけだから」




っていう伊織の返事。




「お前がコクって断るわけねぇじゃん。行けよ」










「ど~かな…。今、どーやって落とすか考えてるとこ。そいつさー…男がいんだよ」




ドキッ。




「マジかよ~。彼氏いんの?」




「そうそう。でも絶対に、俺の方がいいって言わせたい」



「お~!さすがだな。カッコい~」



周りに冷やかされ、ヤジを飛ばされる中、伊織の笑う声が聞こえてくる。