「みんなさー…金払ってると思って、結構ムリな注文してくるしぃ」




「え……どんなこと?」




「膝の上に座りたいとか。さっきは2年の女子をお姫様抱っこさせられたなー」




「へ……へぇ、だけどちゃんとやってあげるんだ?」




「仕事ですから?」




伊織はフフッと笑って、目の前にあるポッキーを手にとる。













「ポッキーゲーム…やる?」



…はいっ?



指で挟んだピンク色のイチゴポッキーの先端を、あたしの顔に向けてくる。




「これさ~、結構ドキドキすっから。だけど絶対に、キスはしない」




……な……なにしようとしてるの!?



い……伊織っ。