パアアアアアアアッッ!!


「…っなっ!?」


光が突然、目の前の視界を見事奪う。

数歩と言う距離を歩こうとする最中、突然爪先に違和感を覚えた。

正確に言えば、世に言う躓くって奴だ。


「いっ……た…」


派手にはいかなかったその分か、顔面に衝撃を受ける。

言葉にならない痛みを堪えつつ、涙も堪えつつ、躓いた物に視線を寄越した。


「………………。」


一回姿勢を変えるふりをして視線を変える。

でも、「見なかった事にしよう!」なんて事ができないのが事実。

何となく冷や汗が出た気がするが、また視線を戻した。


「…………なんで女子がここに、しかもいきなり現れるんですか…」


混乱の中、僕は良く状況を纏めたと思う。


―――そう。

僕が躓いたのは、
いきなり現れた女の子(なんか死んでる?寝てる?どっちでもいいか)だった。