「なな、何でっ!?へ、へんた…!むぐっ」
「ちったぁ黙れクソガキ」
一人でわーわー騒いでたら、手でガッチリ口を塞がれた。
おまけに鼻まで塞がれてるし(おい)。
「おい、クソガキ。」
「ふぁひ!? (何!?) 」
口が上手くまわらなくて、全部“は行”で返す私。
…ていうかそろそろ息が、
「それ…何でお前が持ってる?早く返さねえと命は無いと思…「ぷはっ」」
あー、息苦しかった。三途の川でおじいちゃんと再会するとこだった。
「噛み合わねえな…」
男の人は呆れ顔で溜め息混じりにそう言い放つと、私をじっと見る。
私も、改めて変態さん(仮)を見上げる。
「……ぁ…」
たしか夕焼けを見た時にもあった、
──…世界から、切り離されるような感覚。