*舞璃Side*

「どーしよっ…」



泣き出した陽をなでなでしながら、あたしも途方に暮れる。



「せっかくの旅行なのに……」



うーん……。



うなだれる陽を視界に入れつつ頭をひねってみる。



…あっ!



「陽っ!あたし中居さんに言って、とりあえず新しい浴衣貰ってくる!下着とかも何とかするからねっ♪」



やっぱ、中居さんのが確実だよね?



「ありがとう~っ!」



にこっと笑顔になった陽にちょっと安心して、あたしも自然と笑顔になる。



「じゃあ、行ってくるっ♪」



「ん、ありがとう♪いってらっしゃい~」



陽の声を背中に受けながら「あ、私も」と声をあげた結羽香と一緒に露天風呂をでる。



まず、服の確保の前に荷物置きにお部屋行こうっと…!



結羽香にそう告げて、あたしはルンルン気分で走り出した。