「あっ!陽[ひなた]だぁ♪」



いち早く私に気づき、手を振るのは舞璃[まり]。



サラサラの茶髪セミロングが月に照らされていて、まるで天使のようにキラキラしている舞璃に《相変わらず可愛いな》と思わず頬が緩む。



そんな彼女に「やほっ」と返しながら近づいていくと、



「こんばんは?」



次に私に声を掛けたのは結羽香[ゆうか]。



テンパの黒髪ロングが、月夜と共鳴するかのように艶っぽく光る。例えるなら月夜の女神…かな?



そんな結羽香に「こんばんはっ」と返しながら、私が思うこと。



《私も可愛く生まれたかったなぁ…》