卑怯な手を使ってねぇんだからいいんだ、ってずっと自分に言い聞かせて。





みんな荒れてた。


俺も、辰也も悠介も真夏も裕樹も、みんな荒れてた。





そんな最低最悪な状況から最初に抜け出したのは裕樹だった。


なんでだか分かねぇけど、裕樹は無駄な喧嘩はしなくなった。



それどころか、裕樹はケンカしてる俺を止めに来た。



「無駄な喧嘩はやめろ」って。