「ごめんね。詳しくは龍に聞いてほしいんだけど、佳奈ちゃん、狙われちゃったんだ」
「誰に?」
「紫龍に」
「紫龍?」
「紫龍はトップを争うチームだよ。いろいろ汚い手使うことで有名だから。佳奈ちゃんは今狙われてるんだから、なるべく俺たちといてね?」
「・・・」
あたしがケンカで負けるはずもないし、自分の身は自分で守れる。だけど、今ケンカできないあたしは、紫龍に簡単にやられるかもしれない。
学校に行くと恭介と優一が紫龍についていろいろ話してくれたけど、全然興味なかった。それに全然聞いてないから全然覚えてない。それどころかあたしは2人の話をテキトーに受け流した後に授業をさぼろうと屋上に行った。