裕は恵を部屋の中に入れてから後ろ手に扉を閉め、大きく手を左右に振って鬱陶しそうな仕草をした。

「うるせぇよお前ら、順番に言え」

野々宮の部屋らしき部屋は広めの部屋だったが、何せ大人数が集まっているので少し狭く感じる。

部屋にいるのは、恵と同い年くらいの男が裕を合わせて三人、野々宮が帰ってきたら四人。
同じく同い年くらいの女が一人とこの前あった千鶴がいる。

そして、
金髪にピアスをしている、顔が整った人が一人。
こちらは少し年上っぽい。
見た目からか、少し怖そうな印象を受ける。 


と、呑気に観察してみた。