──「ごめん、待った??」


到着したのは約束の時間三分前。

遅刻したわけではないけれど、裕は既に校門にいて、自転車も置いてきていた。

「全然。
チャリとめてきな?? 私服だからこっそりな」

優しく微笑んだ裕を見て思う。

……このやりとり、ちょっとカップルっぽい。

言われたとおりこっそり学校に自転車をとめて、また校門まで走った。