「いや、それは悪いから……」 差し出された手を戻す。 「遠慮しないで良いから。 俺千鶴ちゃんとこの前の日のに行くし」 は? たぶん、恵の顔にはその通りの言葉が書いてあったに違いない。 「いつも従姉妹に頼んで二日分取ってるの。 で、1日は千鶴ちゃんと行って、2日目にユウと行くんだけど、別に俺は2日行かなくてもいいからあなたにあげようと思って」 だからはい、とまた差し出される。