後日着替えを取りに家に行くと、

「亜夜、ちょっと話があるの。来てくれない?」

って、、、千葉の話はごめんだぞ。

「なに?何の話?」

そう言うと母親は意外な言葉を発した。

「違うよ。お前のことだよ。」

なんだ?亜夜のことって。。。すごい気になって話を聞きに母親の方に向かった。

母親のそばに行って座ると話が始まった。

「あたしとお父さんの間には子供が出来なくて、ずっと困ってたの。で、病院に行ったら、あたしの体は赤ちゃんが産めない体なんだって言われて。正直ショックだったの。で養子をもらおうって事になって、この近くにある施設からお前をもらってきたんだよ。」

「え。。。?何それ、、、亜夜はここの養子?ははっ。笑わせないでよ。」

そう言うと母親は涙ぐんでいた。そして

「今まで黙っててごめんなさいね。」

って。。。それだけかよ。それだけで済むと思ってんのか。

「じゃぁさ、あんたは亜夜の生みの親じゃないわけね?流産した時に言った言葉は一体なんだったんだよ。あれは嘘か?あ?じゃぁ聞くが亜夜の本当の親はどこにいんだよ?」

そう言うと母親、いや里親は

「あれはそう言ったほうが落ち着いて話してくれるかなって思って言ったの。お前の両親はお前を施設の前においていなくなったそうだよ。」

まじかよ。亜夜の本当の生みの親もこの里親も最低だな。。。

どっちも嘘つきだ。亜夜の前から消えた本当の親はどこにいったんだよ。。。

一回で良いから顔見せに来いよ。でかくなったねって、頭なでて欲しいよ。亜夜って一回で良いから呼ばれたかったよ。。。

そんな事を思いながら亜夜は大号泣していた。

「なんで。。。なんで!!」

そう叫びながら。。。

しばらくして泣きやんだ亜夜は里親にこう言った。

「もぅこんな家に帰ってこない。亜夜はがちで好きな人と一緒に暮らすんだ。」

そう言って荷物をまとめて今まで育ててくれた親の元から離れて行ったんだ。。。

これ以上一緒にいたらもっと傷つけてしまう。。。そう思ったから。。。

玄関をでて家の方に向き返し、

「今までお世話になりました。お元気で。」

そう言って深々と頭を下げて大好きな家から出て行ったんだ。