「……菜瑠…」


………ほら…ね…?

あの時は…付き合ってた時は呼んでほしくて堪らなかった名前だって……

今となって、呼ばれたらドキン……じゃなくて、ズキッと胸が音をたてる


痛くて…苦しい音だ……


「………菜瑠…それならなんでそんなに泣くんだ…
俺が嫌いで…憎くて仕方ないのなら…お前は今、無理矢理にでも振りほどいて俺の前からいなくなっているはずだ…そうだろ…?」


「…えっ…私……泣いて………?」