諦める為に……昂を忘れる為に泣いたんだ


また好きになる為なんかじゃない


昂が一歩足を進める度に、私も一歩後ろに下がる


だけど、所詮教室の中……逃げ場なんてすぐになくなってしまう


私は、上手いこと角に追い詰められ逃げ出すに逃げ出せない状態……


すぐ目の前には昂の姿……


…………こんなに間近で見るのなんて初めてかも……


「……なんで逃げんだよ」


「……なんで関わってくるのよ」


「…………」


「…………」



…………な、なによ…この間は…!!