「ごめんね、送ってもらっちゃって…」
「いや、全然いいよ。俺も帰りたかったし」
男の子はあははっと笑った。
あのあと、拒否したものの、
こんな時間に1人なんて
危ないってみんなに言われて
断りきれなかった。
「果歩ちゃん、今日楽しくなかったっしょ?」
「え?」
「ずーっと、愛想笑いしか
してなかったし」
うそー…見られてたなんて
恥ずかしすぎる…
「いや!楽しくなかったわけじゃないよ、
私、その、人見知りで…
だから、初対面の人とあんまり
話出来ないんだよね」
「そーなんだ。可愛いね」
すらっとそんな事を
言っちゃう男の子。(名前は覚えてない)
「そんなこと…ないよ」
はずかしーい//
「あ。ねー、あそこの
公園寄ってこーよ!」
それは、私の家の近くにある
小さなブランコとベンチが
あるだけの公園。
そこのベンチに座って
話をすることになった。