「どどどどうしよう若菜!」




「どうしようって言われても」





至極淡々と、お昼の卵焼きを口に運ぶ若菜。






「知らんがな」



「そんなこと言わないで!!

あたし分かんないんだって!


こ…恋とか、したことないし!」



「…は?」





若菜がそこでやっと、卵焼きからあたしに視線を移した。






「あんだけ男と付き合っといて?」



「う…うん」







そう、あたしは高校二年生にもなって未だに、恋というものをしたことがなかった。





要するにあの河田が、初恋ってわけで…





「うぁ痒い!!」


「は?」


「なんかアイツ思い出すと心臓痒い!」






恋って





なんか厄介!!!