「紗英風邪ひいちゃったの〜?」


えっ岬は死んだはずじゃ……


「うん、もう死んでるよ。それに殺したのはあんたたちでしょ?」


……!
心を読まれた!?


「それより、風邪ひいてるんでしょ?私が治してあげよっか〜?」

「何言ってんの!?死んだんならおとなしくしててよ!」

虚勢を張るが私の体は震えている。


「まぁそう言わずに。前に紗英がしてくれたように針治療でいいよね?」


そう言う岬の手には、黒く光る五寸釘が握られていた。


私の体はさらに震えだした。
逃げ出そうとするが恐怖で体が動かない。





――クスッ



岬が笑った。

五寸釘が私の手の甲に突き刺さっていた。