授業が全て終わって30分が経った。
教室にいるのが私とあいつらだけになったとき、あいつらが私の席に近づいてきた。



「待たせちゃったね〜。なんか結衣がやってみたいことあるって言うからさ〜。」

「そうなんだ〜。一回、生でリスカを見てみたいんだよね〜。…だから岬の腕でやらせてよ。」



カチカチ―

結衣は、カッターの刃を出しながら冷たい笑みを浮かべている。



「はい、腕だして。」

「………。」


私は素直に腕を差し出した。
抵抗は無意味と思ったから。



「お、今日は素直じゃん。じゃあ遠慮なく。大丈夫、死なない程度だから。」



カッターが左手首に触れる。

一瞬の躊躇
しかし―





―スッ

カッターが引かれた。
同時に血が溢れ出て来る。

「…ッッ!」

「おぉ〜。やっぱ手首は量が違うね〜!もうちょいいこうか。」


その後、手首から肘にかけて、数十本の切り傷を付けられた。



「じゃあ最後に…。」



カチカチカチカチ―

結衣は、カッターの刃を目一杯出した。



そして、私の手の平に突き立てた。


「ッッ!あ゛あ゛…!」



「あ〜満足!それじゃ帰ろうかな。あ、救急車は自分で呼んでね〜。」



結衣達は帰って行った。







私は救急車を呼ぼうとしたが、めまいがおこり気を失ってしまった。