振り向こうとしたとき、誰かに後ろから抱き締められた。 「ひゃぁっ!だ、だれっ…」 「ごめんね。こいつ、俺のなんだ。手ぇ出さないでくんない?…行くぞ」 お兄ちゃんだった。 後藤くんは、ぼーぜんとして立ち尽くしていた。