「あ、えっと、この子は私の親友の松川千尋。お兄ちゃんのこと、有名だから知ってたみたい」

紹介をすると、お兄ちゃんは、なるほどね、という顔をした。

そして
「ん。松川って、もしかして君、松川高校の理事長の一人娘じゃねぇ?」
と、千尋に訊ねた。

すると、声をかけてくれて嬉しいのか、千尋は表情が一気に明るくさせ、答えた。

「はいっ!」