事件は突然起こる。
美帆とあがり時間が一緒だったはずなのに 美帆の姿が見えない。
もう帰ったのかと肩を落とし 自分も帰る仕度をして店を出た。
ガタッ!!
「ちょっ……やめて……ください……」
ビルとビルの隙間から 物音と女の人の声がして覗くと 美帆が居酒屋にいた客に迫られていた。
その光景を見て頭に血が上った俺は
「おい!!!てめぇ美帆になにやってんだよ」
俺が声を出すと 美帆に迫ってた客は逃げて行った。
「美帆大丈夫??」
しゃがみ込む美帆に声をかける。俺を見た美帆の目には涙が溜まっていて 思わず抱きしめてしまった。