「俺は本気だよ。ルナと離れたくない。だから傍にいてほしい。ついてきてください」
「…」
私は何もいえなかった。
悠一さんと離れたくない。何度も心で思ってる。だけど、だけど…
「ごめんなさい…それはできない…」
悠一さんは断られると思っていなかったのか、目を大きくして驚いている。
「なんで?」
「あのね、言ってなかったんだけど…私にも夢があるの」
「夢…?」
「うん、夢。悠一さんと出会ってから出来た夢」
私は目を瞑った。
悠一さんに出会うまでは、自己満足のために歌うってのが夢だった私。
だけど今は―