チリリリン...

店員さんに案内され、彼の待つ場所へ行った。



「ルナ、久しぶり」


「奏嗣…久しぶり」


約2年ぶりに会う彼は、髪も伸びてまた一段と大人になっていた。

高校の時に2年間付き合っていた一つ年上の彼氏。


私が今まで一番愛した人。
私の初めてを全て捧げた人である。

「ごめんな、急に呼び出したりして」

「ううん…どうしたの?」


奏嗣は少し切なそうに笑った。
そして、一旦私から目を離してまた目を合わせて言った。