「だって恋ってなにかわからないもん。」


そう生まれてきて15年、アタシ、原島凛は恋というものを知らず生きてきた。



「恋しなくても生きていけるし…」



『まったく…』



今だってこうやって生きている。



あ、この子は橘花梨。
顔は美人系の子。すごく明るい子で、たくさん話をしてくれる優しい花梨。


でも一つだけ問題点が…






男たらし。








男たらしっていうか…んー…ミーハーっていうのかな?もったいないなぁってよく思う。
でも、アタシの一番の親友。








『今度男紹介してあげる!凛は可愛いんだから男の一人や二人で、ちょちょいのちょいだよ〜♪』

「んなわけないじゃん!花梨みたいに可愛くないもん…アタシ、恋ってわからないから…その、子どもみたいじゃん…」



みんな恋してる。

アタシはしてない。



よく言われる…子どもみたいって。恋も知らないなんて、とか…。




『バカ!恋してなくたって、これからしていけばいーじゃん!ウチなんて何回付き合ってると思うの??それにくらべたら凛は純粋。まだ実ってないリンゴちゃんなのーっ♪純粋な恋ができる人なんだよっ♪』





純粋な、かぁ…。。。

うーん…いつかできるかな…。



『あ!そろそろ授業はじまるね?じゃ、またあとでね〜?』