私がパーク外の湖に行くと、佐々木君や月島君を含めた何人かが咲枝ちゃんを囲んでいた。そして咲枝ちゃんを湖に落とそうとしていた。

「っ…駄目!!」

その声に反応したのか、みんなが動きを止めこちらを見た。佐々木君はうんざりした口調で声を出した。

「止めんなよ。」

「何言ってんの!止めるよ!!…何でこんなことすんの?」

私は反発した声のまま聞いてみた。佐々木君の代わりなのか、その答えは月島君から返ってきた。

「復讐だよ。」

立川君から敵討ちと聞いていた私は、恐るべき答えが返ってきて固まってしまった。

「復讐…?」

「そう。そのためにこうゆうことしてんの。」

淡々と言葉を口に出してる月島君は、昨日見た彼の顔とは違い冷たい目をしていた。

私が動かないのを見ていた佐々木君は不意に咲枝ちゃんを湖へ落とそうと手を伸ばした。しかし反射的に身体が動いた私は庇うように佐々木君の前へ飛び出した。月島君が気付き、佐々木君を止めようとしたが一歩遅く、私は湖へ落ちた。

「~っ」

タイミングが悪く、私は思いきり水を吸ってしまった。

『苦しい…』

そう思った後の記憶は私にはない。