バタンッ
ガチャッ


勢いよくしめたドア。
勢いよくしめた鍵。
トイレの個室。


あぁ私は...何を、言っているんだろう。
まるで、ソウちゃんと咲さんが上手くいくことを、心から願っているみたい。



「...ばか、自分...」



でも、どうしたって、あの時の彼に、なんと言えたというのだろうか。


「頑張って」なんて、言えなかった。
「私は、ソウちゃんが好きだよ」なんて、もっと言えなかった。


それでも。
それでもそれでもそれでも。


私はソウちゃんが好きだよ。
好きだよ好きだよ好きだよ。