無性にソウちゃんの声が聞きたくなって、足を進めるのが勝手に早くなった。 12時40分。 20分前か...そう思いながらのぞいた2-B。 いたのはソウちゃんだけ。 2年生の先輩は、時間にルーズだから、きっと当分やってこない。 思い切って、わざと大きく音を立てながら扉を開けた。 ソウちゃんはそれに気づいたのか気づかないのか、じっと窓の外を見つめたままだった。 「...ソウ、ちゃん?」