「まぁでも、シオもいいポジションにいると思うけどねー。」


いいポジション?
首をかしげると、アヤがすくんだように笑った。


「あのソウが同じパートで、あのリョウスケくんが幼馴染。しかも行き帰りのお迎えつき。」


アヤが、びしっと私の額にペンを突き刺した。


「いったぁ...、もうっアヤ!」

「こんなん、他の女子がうらやむのも無理ないね?」


うぅ...と私は身を縮ませた。

確かに、ソウちゃんはともかくリョウスケだって__周りに疎い私でも気づくほど、女の子に騒がれているのがよくわかる。

そんな2人と仲の良い私は当然、女の子達によく思われてはいないんだろう。


それくらい2人が、有名人なんだってことだけど。