「テニス部1年の期待の星。
容姿は上の中、頭は中の上、スタイルは抜群、多数の男子に告白されるもいまだ彼氏はナシ...。」
目の前に広げたノートに、
アヤが飯島咲さんについて調べ上げたことを、ずらずらと書いていく。
「...なるほど、こりゃシオには手強いわ」
アヤ、そんなハッキリ言わなくても...。
ガックシと私は肩を落とす。
アヤはハッキリ言って、人脈が広い。
だから、きっとここに書いてあることはずべて事実。
咲さんは、ソウちゃんと同じ中学出身。
でも2人は、同じクラスになったことすらないし、ウワサが立ったこともないそうだ。
...ということは、ソウちゃんの一方通行?片思い?
ぎゅっ、と胸の奥が苦しくなった。
彼氏はいない。
だったら、ソウちゃんとくっついてしまう可能性もあるの?
あ、やばい。また胸が、ぎゅって痛む。