* 「シオ、着いたよっ!」 「え...?あ、うん...」 寝起きのフリをしながら、ゆっくりと起き上がる。 あの後みんな疲れて静かになったけど、私の心臓はずっとうるさいままだった。 あんな状況で頭の中が静かになるはずもなくて。 「もー、寝すぎ。色々あったんだよー?」 「ごめん、アヤ...」 顔をあげた瞬間、一瞬、本当に一瞬だけソウちゃんと目が合った。 ばっ... 視線をそらしたのは私だった。