返事が返ってこないから、
私は私より幾分背の高いリョウスケを見上げた。
「...どうしたの?」
リョウスケに好き、と言う事は異性という壁を通り越してもう慣れていた。
常日頃思っているし、伝えているつもりだ。
幼馴染としてよき理解者として、リョウスケは私にとっていなくちゃならない存在なんだ。
「...わかってる」
少しだけ寂しそうなリョウスケの声を聞いて不思議に思う。
私、なんか変なことを言ったんだろうか?
リョウスケが、顔の表情を一切変えずにふとこちらを見た。
「...俺は、シオの音が一番好きだよ」