呼ばれた自分の名前に驚く。
目の前に立ったソウちゃんに・・・うるさい、私の心臓。
本番前の緊張と、ソウちゃんへの鼓動が一気に全身を駆け巡る。
「・・・去年のこの大会、覚えてる?」
ふっ・・・と。
笑みがこぼれる。
アヤと、同じ質問をするんだから。
「絶対、全国へ行こうね・・・・・!」
精一杯の笑顔。
そして、もう一言、言いたいことがある。
「ソウちゃん・・・全国へ行けたら、聞いてほしいことがある」
それはずっと、今まで言えなかった彼への気持ち。
言うのは、彼と約束した全国大会への出場権を獲得した時だと――
ずっと、決めていたんだ。