ソウちゃんが、好きだと気付いたのはいつだっただろう。



確か、そうだ。



ソウちゃんの、好きな人の話を聞いた時。



人に好かれることが苦手だと言ったソウちゃんに



本当の恋は辛いって教えてもらったあの日だった。





「好きだ」って言う感情を知って


苦しくて、辛くて、どうしようもない時もあった。


嫉妬で胸が潰されそうな時もあった。


けど、そのたびにいろんな人に救われて。


そしてやっぱり、ソウちゃんが好きなんだと思い知らされる。





「・・・シオ」





チューニング室での15分間。

ソウちゃんは、私にゆっくりと声をかけた。