ガラッ 止まった足音と同時に、大きな音を立てて開いたドア。 今日は終業式だから、どこも部活が休み。 吹奏楽部の楽器の音も 野球部の太い声も リョウスケが、サッカーボールを蹴る音も。 何の音もしない、静かな教室。 視線を上げる。 少し、いつもと違う表情をしたリョウスケがそこに立ちすくんで―― きっと、精一杯の笑顔で、 「シオ・・・・別れよ」 そう、言ったんだ・・・・・・。