でも、やっぱ恥ずかしい。
学校が近付くにつれて、同じ制服を着た生徒たちも増える。
そのたびに、チラチラとみんながこっちを向く。
――それは、リョウスケがいかに有名人かってこと、表してるみたいだった。
「リョースケ・・・」
〝手を放そう?〟
きっとリョウスケは、そう言いたい私の気持ちに気付いてる。
気付いて、わざとぎゅっと強く握ってるんだ。
・・・意地悪。
そんなこんなで、下駄箱についてしまった。
見渡せば、同じ部活の子、同じクラスの子が、ビックリした様子で私たちを見た。
そして、その中に、ソウちゃんの姿があった。