その日から、毎日メトロノームとの格闘だった。


そりゃあ、あわよくば合奏メンバーにも選ばれたい。

だけど、それにはまず努力しなきゃ。


わたしにたりないのは「練習」だ。



連譜、音の長さ、アーティキレーション、ビブラート。



ソウちゃんとは、目も合わせなかった。



・・・避けられてるのかな。

当然だよね。



でも、今は。



今は、私はサックスを吹かなきゃならない。






ソウちゃんへ想いをつげるのは、そのあとだ。