「ほら、だからもう泣くんじゃねー」


リョウスケが、またあふれだした私の涙をぬぐってくれた。







「私・・・私・・・サックスが吹きたい・・・!」







吹奏楽部に入ってから

ソウちゃんに出会って

ソウちゃんを好きになって

ソウちゃんが目標で



けど結局、それはただの私の恋で。



私、サックスをちゃんと見てなかったのかな、この1年間。






もっと根本的な気持ち。



私は、サックスが好きなんだ。