リョウスケはゆっくりと私の前にしゃがみこんで、 そのまま私を優しく抱き寄せてくれた。 誰でもよかったの。 何でもよかった。 そのまま、リョウスケにしがみついてずっと泣いた。 〝努力をしない奴ほど才能という言葉を吐く〟 ソウちゃんが言いたかったのは、そういうことだ。 そしてそれは、 まるっきり、私のことだ。