私、何言ってるの?




今、たった今自分が発した言葉を、もう一度頭の中で再生させる



〝ソウちゃんみたいに才能のある人に生まれたかった〟


ナニソレ。



言ってから気づく。
何言ってるの、私。


ソウちゃんは、ソウちゃんは...



ばっと、後ろを振り向く。



「・・・はっ・・・」




そこには、右手で頭を押さえながら、うつむき加減でそう薄く笑ったソウちゃんの姿があって。



「...いつだってそうだ」


「ソウちゃ...」





「そうやって、努力を知らない奴ほど、才能っていう言葉を吐く」