名前をよばれて、ぎゅっと、また胸が痛む。



「ソウちゃんは、ずるい...」



「...は?」




いつだって、
どこだって、
そうやって私のことをかき乱す。


それでいて、すべてが完璧で。


手を伸ばすけど、全然。
全然捕まえられないほど、遠くて、遠くて、遠くて。






「私だって、ソウちゃんみたいに才能のある人に生まれたかった...」