「先輩って、ソウ先輩のこと好きなんすね!」

「えっ」


まさかの、後輩のナガシマくんにそう言い当てられて、ぎゅむっと口をふさいでやった。

幸い、ソウちゃん達には聞こえていない。


「あ、すんません、俺声デカかったすか?!」

「うん、かなりね!」


少々怒った声を出しながら、ゆっくり手を下げる。


「...基礎やろっか、ナガシマくん」

「えーっと、2人だけでいいんすかね?」

「あっちは楽しんでるみたいだから、いいの」


半分やけくそみたい。
でも、あぁこれが嫉妬なんだ、って、最近わかるようになってしまった。


それはきっと、ソウちゃんに恋をしているという証なのかもしれなくて。