その時、2-Bの扉が開いた。 早まる心臓。 開いた扉の先に、去年とは打って変わって、たくさんの子たちが見えた。 まだ制服が新しい、正真正銘の一年生達だ。 「すいません、見学いいですか?」 はっきりとした男の子の声。 その後ろについた数人の女の子達。 全員、片手に自分の楽器をもっていた。 それが何を意味するのか。 全員経験者ってことだ。