去年のクラスとは大分雰囲気が違う。
なんというか、明るいクラスだな、と入った瞬間そう思った。
今日も一緒に登校してきたリョウスケは、やっぱり男子の中心となって笑いをとっている。
その中に紛れ込むのは、派手目な女子達。
そしてそこに、咲さんの姿があった。
「リョウスケくんって、ホントどこでも人気者だねー」
アヤが呆れたように座席表へと視線を落とす。
ソウちゃんは来てない。
そのことに、何故だかホッとしてしまった。
ソウちゃんは、この1年間どうするんだろう。
片思いのまま、ずっとこの狭い教室であの可愛らしい彼女を、見つめるのだろうか。