ソウちゃんとは、ずっと変わらない関係だった。


私はソウちゃんが好きだけど、
彼が想っている人は咲さん。


そんな二人が絡み合うはずもない。
ただの「部活友達」で、事を進めてきた。




「でも、ソウと咲って人、しゃべってるとこすら見たことないけどね」



アヤがそう言いながら私の隣を歩く。

まぁ、それはそうだ。私だって見たことがない。
会話どころか、目を合わすことも、ましてやあいさつなんてこと、絶対にありえなかった。



「なんでソウは、アイツが好きなの?」


アイツ、とは咲さんのことだろう。
そんなことは、私が一番知りたいことだった。
アヤの質問に私が答えることはなく__


そのまま私たちは新しいクラスである2-Bへと足を進みいれた。