「しーおっ!おはよっ」


背中に少しの衝撃が走って、アヤがぶつかってきたことに気付く。


「アヤ...おはよ」

「何ぼーっと立ってんの?クラス替えって言うのに!」

「あはは...人がいっぱいで、見えなくて」


アヤは「しょうがないなー」なんて言いながら、人ごみをかき分けていく。
私と同じく小柄なのに、そういうところは全然違うよなぁ。


「シオ!」


しばらくして、人ごみの中から戻ってきたアヤが、


「やっばい!聞いて驚けっ!私とクラスいっしょ!」


そう満面の笑みで微笑んだ。


「ソウも!」

「え?ほ、ほんとに?!」

「あの、幼馴染のリョウスケくんも」

「え、リョウスケも?!」


「...ちなみに、飯島 咲も、ね」