「これじゃ心臓もたない…」




「ん?なに?」




思わず出ていたその言葉に、あたしはあわてて口を手で覆った。



もしかして、聞こえちゃった……?



恐る恐る理夜くんを見上げる。




「なんだよ。言えよ。」




けど、あたしの呟きには気づいていない様子。




「よかった…」



あたしはため息を一つついた。




「あ、そういえばさっき誰かがお前のこと探してたなあ……。」


「え、本当?」


「なんか、衣装がどうのこうのって。お前も大変だな。」