「ばっちり起きてる。」


そう言った理夜くんは意地悪な顔をしていて、今言ったことは本当なんだと確信する。


「じ、じゃあ、最初から、お、起きてたの!?」


さっきから心拍数がすごい。


そして密着してるせいで、あたしの心臓の音はたぶん丸聞こえ。


「最初は寝てたけど、途中で気づいた。」


「つーか、お前警戒心なさすぎ。」


理夜くんの声がすぐそばで聞こえる。


「ど、ど、どういうこと?」


今おかれている状況も、今理夜くんが言ったことも全く理解できない。