成 わたしのお父さんやお母さんって
どんな人でした?
看 礼儀正しくて優しい方だったよ
成ちゃん、貴女に似てね。
ニコッと私に向かって笑った後
ドアの取っ手に手をかけた時、
「あぁ、そうそう。」と何かを思い出したのか
私が寝転がっているベットの横に来て
こう、言った。
看 今日からこの部屋に男の子来るから。
成ちゃんと同じくらいの子らしいよ。たぶん。
成 なんでそんな曖昧なんですか?
しかも私に何も言わずに…。
看 空いてる所ないからですって。
私も詳しくは知らないの。
成 そうなんですか。
すみません、強くあたってしまい。
看 いーのよ!
私も、曖昧の状態で話してごめんね。
成 でも、来ることは
確かなんですよね?
看 ええ。
成 分かりました。
看 そろそろ来るんじゃないかな。
成 了解です。
看 じゃ、なんかあったら呼んでね。
成 はい。
-----パタン。
静かにしまるドアの音が
私しかいない空間に鳴り響いた。