「兄貴、何イラついてんだ?」


俺の声音でシンも不機嫌だって分かってしまった。



「別に…」


「どうしたの?結生」


俺の元に麻有が近づいて来る。


何で…お前は他の女と違う?麻有。


俺をイラつかせて、欲求不満にさせる。


どうして?俺はお前に触れられない?


言葉には出せないキモチで胸がいっぱいになる。



「結…生?」



俺はエプロン姿の麻有を抱き締めた。



初対面で俺の頬を叩きと嫌いだと言った女。