そんな私に那珂が聞く


『なぁ流加は俺らのフルネーム知ってるよね?』



『確か蛍が彼方蛍でしょで、那珂が藍田那珂でしょ?あれ恋って…』



『まさか姫…恋のフルネーム知らないの?』



蛍に言われて気づいた



そう言えば私恋だけフルネーム知らない



『知らない…だって皆はフルネームで紹介してくれたけど恋は始めから恋としか聞いてない』


私の答えに肩を落とす恋



『マジかよ…今まで知らなかったのかよ』



恋はそれだけ言いいじける


『ちょっと待ってよだいたい恋がいわなかったんでしょそれに知らなくても困らなかったし』

そうだよ恋が言わなかったから恋が悪いのに…


いじけられても


『まあ確かに恋が悪いな』


那珂が珍しくまともの事を言う


『で…恋のフルネームは?』


『教えない』


恋は小さくそう言う


『え?何でよ』


『絶対教えない』


恋は意地になってるみたいだ


『何でよ』


『…』



答えない恋の変わりに蛍が言う